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2010.12.24(Fri)

X'mas night

結婚式後のクリスマス。




ふわりと纏う黄色いマフラー。
撩があたしに初めてプレゼントしてくれた物。

「うぅ・・・さむっ・・」

このマフラーが役に立つ季節がまたやってきたのね。
あたしはそう呟き、アパートの屋上で一人夜景を眺めてる。

今日はクリスマスイヴだっていうのに、撩は今日の朝方から出掛けちゃって
帰ってこないし。夜は飲みに行くとか言ってたしなぁ。
あたしだけ置いてけぼりよ。

そりゃさ・・・付き合いもあるだろうしさ・・
い、いや・・もの凄い鼻の下伸ばして出て行ったわね。ははは・・・

「はぁ・・・」

いっつもクリスマスは、なんだかんだ言って撩が側にいてくれてたんだけどなぁ。


そう、孤児院の子たちとクリスマスを過ごしたときも、ここで一緒に
新宿の夜景を眺めてたのよね。

あの時は、無理言ってクリスマスパーティを開いてくれて
子供達が凄い喜んでくれてたのを思い出すわ。
・・そうそう、サンタの格好をした撩がなんともマヌケで可愛かった!

クスクスと思い出し笑いをする香。
ふと左手薬指に光る結婚指輪が目に入った。

「これ見ると、もう一つの結婚式を思い出すのよね・・・」


そう、代役で行った撩との結婚式。

撩は眼鏡を掛けて白いタキシードを着て凄い格好良かった。

あたしは300万もする純白のドレスを着たけど・・・
あのあとボロボロにしちゃったのよね。
借金大変だったわぁ・・・あはは・・・

・・・でも、あの時ドレスのことより、あたしの心配をしてくれたのが嬉しかった。


いざというとき、アイツはあたしを一心に守ってくれて、真剣に心配してくれる。


「まぁ~ったく・・・頼ってばかりだなぁ・・・」






「うぅ~さっぶい~!」

どこもかしこもカップルばっかし!
んだよなぁ~俺ってば珍しく頑張ってきたのによ~!

ふて腐れてネオン街を歩く撩。
誘惑してくる女は多数いるものの、それに目もくれずトボトボと歩く。


そりゃ他の女と遊ぶのはおもしれぇ。だがみんなリアクションが一緒なんだよな。
だから、それ以上興味がわかなくなっちまったっていうかさ。

まあ、なんだ・・・


撩は自らの左手に光る指輪を見つめると微かに笑みを零した。

「フッ・・・なんだかんだ、この指輪してるしさ」

縛られたくないだのほざいてたあの頃の俺は一体何処に行ったんだか~
そう思うほど、俺はこの指輪を見ると落ち着く。


「結局、いつも考えてることは、香のことばかりだ」

空を見上げると星はなく寒くどんよりした雲だけ。
一つ溜息をつけば白い息が宙を舞う。寒いはずだ。

「はぁ・・・」


「さて、帰りますかね」





いまだアパートの屋上で一人寂しく過ごす香はというと・・・

「はぁ・・・一段と寒くなってきたわねぇ」

一旦中に戻り、撩が居たら飲もうと思っていたシャンパンを持ってまた屋上に来ていた。

トクトクトク・・・一人グラスに注ぎ入れそっと口に付けようとすると・・・

ひょいっと目の前のグラスが忽然と消えた。

「あれ??」

「なぁ~に一人で飲んでるんだぁ~?」

聞き覚えのある声に振り返ろうとすると後ろからそっと香を抱き寄せ
香が持っていたグラスに口を付けシャンパンを少し飲んだ。

「りょ、撩・・・
飲みに行ったんじゃなかったの?」

「いやぁ~ミックにドタキャンされてな~
仕方ないから帰ってきた」

うそ。ちょっと見えた撩の顔や袖が汚れてる。

「めずらしぃ~。そのまま一人で飲みに行けばよかったのに」

たぶん、一仕事してきたんだね。

「ん~?香ちゃんは俺と過ごすクリスマスは嫌なのか?」

香の言葉に抱きしめる力が少し入る。

「・・そ、そんなことないけど」

「けど?」

「仕事・・・行ってたんでしょ?」

「ん~・・」とがしがし頭を掻いて苦笑する撩。

「もう・・・行くなら行くって言ってよね」

「あぁ、すまねぇ。」

香を抱き寄せる力を込めると香もそれに応じて撩の腕をギュッと握り返した。

「けど、報酬が結構良かったんだぜ?これで年末ゆっくり過ごせるだろ」

「そうだけど、あんまり心配させないでよ。あ、あたし達・・し・・・しし・・」

「し?」

「し・・・新婚なんだし・・・」ボソッと小声で呟いた。

後ろからでもわかるほどカーッと赤くなる香。
そんな姿がたまらなく好きだ。一線越えて結婚してもずっと照れると真っ赤になる。
バカみたいに照れるよな。ったく、こんな純情なのが俺の嫁さんでいいのかねぇ。




結婚して初めてのクリスマス。

一線を越えることも思いもしなかったが、結婚までするとは俺自身信じられなかった。

この俺がだぜ?

式でタキシード着て口づけとか正直かなり恥ずかしかった。
指輪だって、まさか毎日ちゃんと付けるとは思わなかったしな。

俺を変えた女。人並みに変えてくれた女。
心から人を愛する気持ちを教えてくれた。


「ねぇ、撩?」

「ん?」

「今更だけど、プレゼント何欲しい?」

「何度も言ってるだろ?俺は何もいらないって」

「え、でも、やっぱり・・・」

「仕方ねぇなぁ。じゃ、今俺が一番欲しいのをくれるか?」

「撩が欲しい物~・・・?」

「うんうん」

「なんだろう?」

頭の上にはてなマークをいっぱい出して考え込む香に笑みを零し
撩は香の肩を抱いて隣に立つと香の顔を覗き込み

「香が欲しい」と呟いた。

「え・・・?あたし!?」

ボンと赤くなる香が面白くて撩はもっと呟く。

「そう、お前が欲しいの。とーっても上手そうな香ちゃんのその唇が欲しい」

顔を赤らめ撩を見上げてる香の瞳は少し潤んでいる。
その無意識な仕草に心が高鳴った。

「香・・・」

撩はシャンパンを一口含むとそのまま香にキスをし、口移しでシャンパンを飲ませる。
ちょろちょととちょっとずつ口の中に流し込む。
始めはビックリした様子の香だったが、次第に表情がとろけだしウットリする。

香がゴクンと飲みきると、そっと唇を離しギュッと抱きしめた。


トクントクン・・・


撩の心音が心地よく聞こえる。
さっきまで一人屋上で寒かったはずなのに、今はとても暖かい。

香がギュッと強く抱き返してきたことに撩は不思議そうに覗き込んだ。

「どうした?」

「・・・なんかさ、今でも信じられないんだよね」

「何が?」

「撩とこうしていることがっ」

「ははっ・・・結婚したのにぃ?」

「うん・・・信じられない。照れくさいけどさ・・・ずっと夢見てたことだから」


撩は、抱きしめていた腕を緩め左手を香の前に差し出した。

「ほれ、これが証だろ」

撩の左手薬指に光る結婚指輪。
今までの撩を知ってる香にとって、結婚することもましてや指輪なんて
撩がするとは思っても見なかった。

けど、目の前の愛する男は今までと違い真っ直ぐ自分を見てくれている。

今でもナンパしに行くクセして、ちゃんと指輪してるんだからおかしなものよね。
うん、それが今の撩なのよ。
外で何をしていようが、家に帰ればずっとあたしだけを見てくれる。


ずっと、夢見ていたことが今現実に起きてる・・・

香も自分の左手薬指に光る指輪をジッと見つめ、その手を撩の左手の上に乗せ見比べた。

「やっぱ撩の手は大きいね」

「そりゃ~こんくらい大きくないとお前を守れねぇだろ」

「うん」

「それに・・・」

「ん?」

「これくらい大きくないと香ちゃんのこと虐められないでしょ♪」

「ちょ、もおぉー!」

途端にもっこりさせて見せる撩に恥じらいハンマーを出そうとすると
そこはもう熟知してる撩は、すぐにキリッとした顔つきになり甘い瞳で見つめ
香を静めると召喚され掛かっていたハンマーが消えた。

「じょーだん」

「うそつけ・・・」

「クク・・・好きなクセして」



「 Merry Christmas 」

☆*Merry X'mas*☆


今年も言えて良かった。




寒空の新宿、ハラハラと白い結晶が舞い散る時、二人は身も心も混じり合う。
寒さも何もかも忘れるくらいに、熱く激しく・・・




◆あとがき◆
クリスマス向けのリクエストがshimotomoさんよりきてましたので
リ、リクエスト通りになっているか謎ですが・・・(汗
とりあえず頑張って書いてみました~!
リクエストありがとう!!

そして、この後の続きリクエストが来そうだな・・・w


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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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Comment

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 | 2010年12月24日(金) 04:26 |  | コメント編集

●素敵ですね

クリスマス話ですね。
とってもラブラブな二人で、思わず笑みが漏れました。
いいなあ、やさしいリョウ。私も後ろから抱きしめてもらいたい!!なんて。。。

今回も素敵なお話をありがとうございました。
なっちゃん | 2010年12月26日(日) 15:03 | URL | コメント編集

メリークリスマスお二人さん。
結婚して初めてのクリスマスだね♡。
なのに、香だけが屋上で夜景を見てる・・・リョウちゃん早く帰らないと香、風邪ひちゃうよ**。
屋上で香にプレゼントねだったリョウ・・・今夜は熱~い夜になりそうですね。
もちろん、その後もしっかり期待してますね♡♡♡。
それと、リョウが指輪してる姿も見てみたいな~。
さや | 2010年12月27日(月) 13:59 | URL | コメント編集

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