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2005.05.18(Wed)

素直になれなくて

「通じ合う心3」の続きです。



チュンチュン・・・


外はもう陽は上がり少し暑く感じる。

俺は腹が減り目が覚めると、その隣にいるはずの香はもう居ない。
あんなに濃厚な夜を過ごしたのに、アイツはいつもと変わらず
朝起きて、家事をこなしてるようだ。
流石としか言いようがないが・・・ちょっと寂しいぞ撩ちゃん。

「んまぁ、起きるとするか」
ベットから起きあがるとパンツ一丁で洗面所に向かった。
そこで洗濯機の前にいる香にバッタリ会うと、いきなり香が
「わっ」と声を上げる。

「あん?どった?」
「あ・・・いや、急に来たから・・・び、ビックリして・・・お、おはよ、撩」
「あ、ああ。おはよ」
香ちゃん顔赤いぞ。いや、俺も照れてるが・・・昨日の今日だから仕方ないか・・・
でも・・・照れてる香ちゃん可愛いこと可愛いことっ。

昨夜の事で俺も隠していた感情が一気に溢れてきて、もう香から目が離せない。
ずっと見ていたいくらい愛おしい。
けど、そんな俺を見せまいとやっぱり普段は平静を装ってしまう。
素直に感情を表に出せるようになるには、もっと時間が必要なのかもな。
・・・それは香も一緒か。と顔を赤らめてせっせ家事をこなす香を横目で見る。
ホント俺たちってつくづく不器用だな~
なんて思ってると、いつの間にキッチンに行っていた香が俺を呼ぶ。

「りょう~?」
撩は香に呼ばれると、すぐキッチンの方へ行きドアを開け入り口辺りでのぞき込む。
「なんだ?香」
「朝ご飯温めて置いてあるから食べてね」
「おう」
相変わらず香は顔を赤くして俺の方を見ようとしない。
どんだけ恥ずかしいんだ・・・
「それじゃ、あたしは伝言板見に行ってくるから、撩はゆっくり食べてて」
「ほいほい」

パタン・・・

香は足早に出掛けていった。

「ふう・・・香ちゃんってこうも照れ屋なのね。撩ちゃん困っちゃう・・・」
ジョーダンはさておき・・・マジでどうしたもんか。香ちゃん。
あんなに照れられちゃ、俺も恥ずかしくていつもの調子が出ないじゃないか。

撩は用意された朝ご飯をペロリと平らげソファーで煙草をふかしていた。
「さ、て、と~暇だし美樹ちゃんの所にでも行くかな~♪」
ムクッと立ち上がりジャケットを羽織るとアパートを出てキャッツに向かった。

カランカランカラン・・・

「よう~みっきちゅわーん♪撩ちゃんが来ましたよ~♪」
毎度の調子で美樹に飛びつこうとした撩を海坊主が100tヘッドで阻止する。
「いってーなー!それやめろってタコ!」
「フンッ」
腕を組んで仁王立ちする海坊主。
撩はいつものカウンター席に座りコーヒーを頼むとボケーとしていた。
すると店の鐘がカランカランと鳴ると入ってきたのはミックだった。

「よう、撩」
「ん、ミックか」
「なんだよ、その残念そうな顔は・・・」
「・・・・はっは~~~ん、わかったぞ」
ニヤニヤしながらミックは撩を見る。
「な、なんだよ」
「お前さ~昨日の夜、カオリと屋上でいちゃついてなかったか~?」
さらにニヤニヤしながら問い掛ける。
「あ、あん?き、気のせいじゃないのか?」
「プッ・・・お前顔が赤いぞ」

ryo3_1.jpg


「んなっ・・・!」
「なんだ、お前も変わったよなぁ。こんな事で動揺するような奴じゃなかったのにな~
これも、ボクの愛しのカオリのお陰かね♪」
ミックは優しく微笑んで親友の変わりように喜びを露わにした。
「な、なーにいってんだか・・・」
「へ~冴羽さんとうとう香さんと・・・」
美樹も興味深そうに撩を見る。
「あーーもう!その話しはもうやめ!調子狂うじゃん!」
「ハハハ・・・照れてる照れてるっ」
ミックにからかわれ苦笑する撩だった。

そしてまた店の鐘が鳴ると入ってきたのは香だった。
「お、カオリいらっしゃい!今噂してたとこなんだっ。な~?リョウ♪」
「え?あ、こんにちはっ。撩も来てたのね」
「お、おう」
香は美樹にコーヒーを頼むと撩の隣へ座った。
ミックはニヤニヤしながら撩を横目で見るとギロっと睨み付ける撩。

ったく・・・!ミックのヤツ・・・!余計な事言うんじゃねーぞ!
ただでさえ今の香は・・・あんな話ししたら熱出すんじゃねーの!?
そんなことを心配していると、なにやら美樹が香にコソコソ話をしている。
するとボッと香が赤くなる・・・
あっちゃーミック以外に危険人物居たか・・・
小さなため息をしていると、香が真っ赤な顔を振り払うように言い出す。
「りょ、撩?」
「あん?なんだ?」
「あ、あのさ、今日久々に依頼が入って、待ち合わせ場所ここにしたから
もうすぐ依頼人が来ると思うんだけど・・・・」
「お、久々の仕事か!撩ちゃん頑張っちゃうよ!ヌハハハハ」
さっきの話題を振り払うかのように撩は顔を引きつらせて笑う。
「そりで香ちゃん。依頼主はもっこり美人ちゃんなのかな~?」
いつもの調子で言ってみる。
「え・・・」
香の顔色が変わった。
「あ、あたしも実際まだ会ってないけど、電話だと女性だったわよ・・・」
「お、期待大かな~♪」
そんな反応の撩に周囲の目線は撩を刺す。
ナハハハハ・・・
おちゃらけてないと撩ちゃん耐えられないこの状況~!

程なくして店の鐘が鳴ると、中に入ってきたのは撩好みのもっこり美人。
背は長身でスラッとしていて髪は茶髪のロング。
「お、もっこりちゃん」
目の色を変えて見ている撩に呆れる周囲。そして香は寂しげだ。

「あ、あの槇村香さんいらっしゃいますか?」
先ほど入ってきた女性は依頼主だったようだ。
「はい、あたしです。あなたが岡澤美月さん?」
「はい、そうです」
「美樹さん、ちょっとボックス席借りるわね」
「ええ、いいわよ」
「撩、一緒に依頼内容聞いてね」
「ほいよ」
香は依頼主の美月をボックス席に案内し、美月の向かいに香とその隣に撩が席に着く。
「それじゃ、岡澤さんご依頼内容を聞かせてください」
「あ、美月でいいですよ。堅苦しいのは嫌いなので・・・」
「あ、はい。わかりました美月さ・・」
「はいはい~♪美月ちゃんだね!ボクちゃん撩ちゃんでーす!ハタチでーす!」
デレデレした顔で撩が割ってはいるとジロリと香が撩を見る。
「あ、依頼内容ですが・・・
最近私誰かに後をつけられてるんです」
「ストーカー?」
撩が問い掛けると美月は首を傾げている。
「ストーカーなのかわかりませんが、怖いのでガードをお願いしたいのですが・・」
「おう、俺に任せろっ!この撩ちゃんが守ってあげるよ♪」
「はい、あたしは撩から美月さんを守りますからね」
「え?」
「いやいや、撩は綺麗な人となるとすーぐ飛びついちゃいますので!」
「噂は聞いてましたが、本当にそうなんですね・・・ハハハ」
美月は顔を引きつらせて笑っている。
「だいじょーぶ。あたしがいますから」
「は、はい、それじゃ宜しくお願いします」

そして依頼主をガードしやすくするため、いつも通りサエバアパートに依頼主の美月を招き
香が一通り家の中を案内してまわった。
リビングに戻ると撩が美月を手招きし今後の予定について話し始めた。
その光景に香は寂しそうな表情を浮かべキッチンへ姿を消した。

香・・・?
また寂しい想いさせちまったかな。
久々の仕事、そしてもっこり美人ちゃんで調子こいてたけど。
実際の話、俺は美月なんて頭に入ってない。
俺の頭はいつも香で一杯一杯なんだ。
だけど、それを表に出せるほど俺は起用じゃあない。
悲しい顔、泣いてるところ見たくはないと思っていても、結局泣かしてるのは俺なんだよな。
そんな自分に少し苛立ちを覚え、スクッと立ち上がるとキッチンへ向かった。

「香?」
「!!」
香も考え事をしていたのか撩がきたことに気付いていなかったようにビクッとする。
「あ、りょ、撩・・・何か用?」
赤面しているのか撩の方を見ないでいる。
「・・・なあ、香?」
「ん?」
返事をして振り向いた香に撩は軽くキスをした。
突然の行為に香は硬直してしまった。
「・・・これで不安は取れたか?」
撩はそう言うとまたリビングへ戻ると、また美月と談話し始めた。

撩・・・?私が不安でいるのわかってるの・・・?
わかってるなら、なんであんなに他の女にデレデレしてるんだろ・・・

俺が他の女に手を出してる理由は、ただ一つ。
それは、香を嫉妬させて俺だけを見て欲しいから。俺の悪い癖。
悪い癖はなかなか直らない・・・流石になおさんと香に捨てられちゃうかな・・・
顔を引きつらせている撩に、隣で話していた美月は不思議そうにしている。

「冴羽さん?どうかしましたか?」
「ん?どうもしないよ?」
「私と話していても上の空だったので・・・私の話つまらないですか??」
「あ、いや、そんなことないよ」
「そうですか、それならいいんですが・・・
あの、もしかして香さんの事でも考えていたんです?」
「え・・・?」
撩は目をぱちくりさせたあとブンブン首を横に振って否定した。
「ま、ま~さか!あんな男女のヤツのこと考えてるわきゃない!」

カチャ・・・

「!!」
音がした方向を見ると、リビングのドアが少し開いている。
嫌な予感がして撩はドアを開けると、そこには香が悲しそうな顔で立っていた。

あっちゃ・・・またタイミング悪すぎ・・・

「か、香・・・今のは・・・」
ボソッと呟いて言い訳しようとすると
「え・・・あーー・・・ご、ご飯の支度できたから美月さんと来てね」
香は空笑いしながら撩の側を離れキッチンへ戻っていった。

まったく俺の悪い癖がまた出やがった。
アイツのことになると正直に言えない上に、それ以上に悪く言っちまう。
"男女"なんて、これっぽちも思っちゃいねーのに・・・

そしてダイニングへ移動し・・・
ふたりは香が用意した料理を食べ終わると、食後のコーヒーを飲んでいた。
撩と美月は相変わらず雑談をしている中、香は先に入浴すると言って
バスルームへ行ってしまった。

「香さんどこか調子悪いのでしょうか?顔色が悪いようですけど・・・」
「え?気のせいでしょ・・・あははは」
気のせいじゃないよな・・・何言ってるんだ俺。

それから30分後・・・

「撩、美月さんも、お風呂次どうぞ」
「そーれじゃ~~ボクちゃん美月ちゃんと一緒に入っちゃおうかなぁ~♪」
香を横目で様子をうかがいながら言ってみるが、今までのハンマーは無く
代わりにあきれ顔の香が居た。
「まったくアンタってヤツは・・・はぁ・・・」
ため息をすると自室へと行ってしまった。

撩や美月は風呂を済ませ、撩は自室、美月は香の部屋へ行った。
その夜、撩は真っ暗な自室で横たわり想いにふけっていた。

「香・・・怒ってるかな?」
いや、寂しがってるかも・・・?
俺としたことが、いつものようにアイツの気を引くために馬鹿なことばかりして。
頭ではわかっちゃいるが、やっちまうんだよな、これが。
「よし、香ちゃん夜ばいに行くか?」
って、隣では美月ちゃんが寝てるんだっけ・・・
うーん・・・
淡々と悩んでいると自室のドアがキィィと開き人の気配を感じた。
「誰だ?」
真っ暗なため気配しか感じ取れず撩が構えるとその気配は次第に近くなり
撩がいるベットの上にそっと座った。
気配を確かめようと近くの間接照明を点けた瞬間撩の唇が奪われていた。
「ん!?」
間近なため一瞬誰かわからなかったが、薄暗い灯りの中でそれは確かに美月だった。
裸に大きめの白いシャツを着ている。
撩は突然のことで驚いていたが、すぐその両腕を掴み唇をどけようとした。
その時、部屋の入り口でもう一人気配がすることに撩が気付く。
「!!!」
か、香!?
「ちょ・・・りょ・・・う、アンタ何してるのよ!
やっぱりアンタはあたしの事なんか・・・!!」

薄暗いが確かに香は泣いていた。



NEXT

いつも拍手ありがとうございます!><ノ
良かったら感想等を拍手、コメント、メールで受け付けてますので
待ってまーす(^▽^)/


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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

タグ : シティーハンター 二次小説

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Comment

●No title

切ない~~~v-239
続きがとっても気になります。

私もキャッツの場面で照れる撩をからかってみたいわw
 | 2010年07月18日(日) 18:09 | URL | コメント編集

●Re: No title

>名無しさま
切なさが伝わったようでなによりっす!w
いつも冷静な撩が香のことになると照れる姿が私も大好きで
今回入れてみました(〃∇〃) てれ
Kaito | 2010年07月18日(日) 19:03 | URL | コメント編集

●管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
 | 2010年07月18日(日) 22:21 |  | コメント編集

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