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2010.07.27(Tue)

赤いスイートピー

リクエスト作品でございます~
アニメ版「香が記憶喪失!! さらば愛しきパートナー」のお話に沿って
書き起こし、撩の想うことを書いてみました。
シリアスで切ない内容となってます~
って、そう言うのが多い気がしないでもない・・・w




それは突然訪れた・・・

数時間前、俺と香は駅の伝言板を見に行った帰り道にある花屋で
香が足を止め、そこに並ぶカーネーションを眺め始めた。
「わぁ、綺麗ね~カーネーション」
色々なカーネーションを目を輝かせ見つめながら花言葉を言う香に
一瞬見惚れそうになった俺は、誤魔化すために歩道橋に上がっていく
女の子ふたり組を見つけ、ヘラヘラしながら覗き込む。
それを見つけた香が「りょー!」と声を上げハンマーを振り回しながら
歩道橋を登って俺を追いかけてきた。
俺は内心こんな状況を楽しんでたりしてるわけで・・・

と、歩道橋を登り切った時、遠くの方で殺気を感じ銃を取ろうとすると
香もそれを感じ取ったのか俺の名を叫ぶと俺に向けられた狙撃を阻止しようと
追い被さろうとする。
「香!!邪魔だ退け!」
放たれた銃弾は香のアキレス腱を擦りバランスを崩した香は、歩道橋から勢いよく落ちてしまった。
俺は香を抱き上げるとすぐに病院へ連れて行き治療をし精密検査を受けさせた。
医師に呼ばれ中にはいると、不安げな顔をした香が座っている。


「あなたがたは、どなた?」

駆けつけた冴子や麗香は香の一言に唖然としている。
そう、香は逆行性記憶喪失と診断されていた・・・

それはあまりにも突然で俺にはどうしようも出来ない事実。
医師が言うのは、突然記憶が戻ることもあれば一生戻らないこよもあるとか・・・

いっそこのまま思い出させないで、表の世界に戻せば香も幸せなんじゃないのか?
と思っちまう自分が居る。そりゃ好都合な出来事なわけだが・・・
けど、何か心に引っ掛かる感じがするんだよな。

病室で目を覚ました香は俺に対して敬語を使い「冴羽さん」と呼んでくる。
この香は俺に会う前の俺の知らない香・・・
俺と麗香はショック療法で記憶が戻らないか試したが、やはりダメだった。
んな、俺と麗子が結婚しますだの今までの香だったらハンマー飛んでくるよな~
「それは良かったですね」とかあり得ん・・・
いつもと違う香を目の当たりにした俺は、なんだか居辛くなり病室を出て
近くにいたナースのケツを見るなりヘラヘラと顔を緩ませ追っかけ回し始めた。
それを冷たい視線で冴子と麗香が見つめている。

冴子は相当参ってるわねとか言ってたが、今のこの状況を俺はどうすることも
出来る訳じゃない。
俺が無理に思い出させる権利なんてありゃしないし。

俺は現実から目を背けたくて、麗子にパートナーにならないかと申し出たが
呆気なく断られた。
そりゃそーだよな。
相棒の香があんな状態なのに後釜を頼むとか呆れられて当たり前だな。

俺は頭を冷やしに病院を出ると香に花を買いに行くことにした。

病院近くにあった花屋に足を止め、そこに飾られていたカーネーションを手に取る。
真っ白なカーネーション・・まるで香の肌のように綺麗な白だ。
花言葉は「私の愛情は生きている」
そして俺はもう一つ花を購入すると花屋を後にし、香の病室へ飾り
しばらくの間、香の寝顔を複雑な想いで眺めていた。

「カーネーション・・・」
検査などの疲れで病室で眠っていた香がまた目を覚まし、
目の前に浮かんできた花を見ると呟いていた。
「これ、冴羽さんが?」
「ああ、香が好きな花だって言ってたから」
そう、記憶を失う前香が眺めていたカーネーションだ。
「ありがとう」と微笑む姿に撩は心がチクッと痛む。

香は俯き加減になり、冴子や麗香の事を聞いてきた。
人の気持ちを感じ取れるらしく、あのふたりに愛されていると言う。
「気持ちが伝わってくるんです」と微笑み
「あたしも好きな人がいるから・・・」と言う言葉に俺は正直ドキッとした。
記憶を失っている香自身その好きな人というのが誰なのかわかっていないようだが
それはたぶん・・・
自分の気持ちを知っていながら応えてくれないと悲しげな瞳で言う香に
「きっとそいつは・・・愛してるなんて照れくさくて言えないんだろ」

照れくさくて言えない・・・
もっと深く深く心の底で封じ込めるもう一つの心が俺に言う。
――そんな簡単な事じゃない・・・
そんな言葉を簡単に言える相手じゃない。わかってる。
心の中で何度も自問死闘している俺に香が問い掛ける。
「冴羽さんもやっぱり照れくさいですか?」
俺は、その問いに香を直視出来ずそっぽを向き一言言うと黙り込んでしまった。
お前を見ていると心の鉄壁が砕けそうで苦しくなる。

香は急にハッとした顔になり
「あ!そうだ!アニキに連絡しなくちゃ!
入院したなんて言ったらビックリしちゃう!」

俺は驚き咄嗟に「連絡はしてある」と言い、その場を凌いだ。
アイツの中ではまだ槇村が生きているんだな・・・

「このままこの記憶の世界で生きていく方が香は幸せなのかもしれない・・・」
そう冴子に告げ、俺はアパートへ帰り香の荷物をまとめ香と槇村が昔住んでいた
アパートへ荷物を引っ越し業者に託した。

サエバアパートに一本の電話が入る。
それは情報屋のてっちゃんだった。
話しによるとチンピラふたり組が俺の命を狙っているという。
名を上げたいが為にあの時も狙ってきたわけか。
それで香は・・・言いようのない怒りが込み上げ俺はそのチンピラ共がいるという
晴海へ向かった。

その頃、香の病室には麗香が様子を見に来ており、麗香がカーネーションと共に
飾ってあった一輪の赤いスイートピーを見つけると香の表情が凍りついた。

「花言葉は永遠の別れ・・・」

白のカーネーションの花言葉と合わせると「永遠に別れても私の愛情は生きている」
そう、撩は伝えたかったのだろうか。
撩の本心なのか、香はいてもたってもいられず麗香に病院を連れ出してもらい
撩の居場所を突き止めると、周りの反対を押し切り一人車に乗り込むと
撩が居る晴海まで向かった。

冴羽さん・・・このままもう逢えなくなってしまうの?
一目でもあなたに逢いたい・・・


晴海にある廃倉庫に着いた撩は、遠くから狙いを定め殺気を放つバカを見つけると
チラッとその方向を睨み付ける。
相手が怯んだ隙に素早く動くとトラップをくぐり抜けていく。
暗い倉庫内に入ると赤外線暗視スコープで俺を狙うがそんなん通用せん。
そこでチンピラ共は倉庫内にオイルをまき火を放ちやがった。
そこへ香が車で乗り付け、撩を探し回っていた。
チンピラ共が香を見つけると、追いかけ腕を掴んで捕まえると銃を突きつける。
今の香の記憶の中でこの状況は初めてのことで、足が震えるほど怖い思いだったろう。
撩は炎の中をくぐり抜け平然と歩いていく。それを見たチンピラは震え上がる。
だが、こちらには人質が居ると香に銃を突きつけ、銃を投げろと言い放つ。
撩は何のためらいもなく銃を投げると、人質となっていた香が条件反射なのか
目の前にある男の腕を噛みつくと男が香を振り払い近くの階段へ放り投げられた。
悲鳴を上げ香は階段下へ落ちてしまった。
「かおりー!!」
撩はすかさず男を銃で撃ち息の根を止めると、香の所へ駆け寄った。

階段下で香はグッタリとしている。
「香!?」
「さ、冴羽さん・・・
あ、あたし誰が好きだったか好わかりました・・・」
「!」
「あのスイートピーは本心なんですか?・・・だから荷物を移したりして・・・」
「今は何も喋らない方がいい」
「冴羽さん・・・そんなにあたしのこと嫌いですか?」

・・・香

「お願い・・・あなたの本心を聞かせてください・・・」
「わかった・・・
俺は・・・香・・お前を・・・・」

ryo7_1.jpg


・・・愛してるんだ。


そう告げた。


次に目を覚ました香は記憶が元に戻ったが、俺の顔を見るなり顔を赤らめている。
俺が言った言葉をまさか覚えているのか?
何言ってるんだかと誤魔化して、俺はいつものようにおちゃらけて見せ普段通りに戻る。
それが最良だから・・・
俺には恋人なんて居ない方が良いんだ。
この世界で恋人なんてつくっちまったら、一人でも生き抜くのは大変なのに
もう一人いたらどれだけ大変か・・・

それにこのまま俺の元に置いておいていいのかどうか悩む。
同じ事が起こらないとは限らない・・・
大切だからこそ、手放さなければ行けない時がくるかもしれん・・な。


「永遠に別れても私の愛情は生きている・・・か・・・」




リクエストありがとうございました~
リクエスト通りな感じになっていなかったら申し訳ないっす。

拍手、コメント、メールで感想お待ちしております!
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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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