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2006.03.31(Fri)

XYZ

香の誕生日。
最初の方は「微かな願い」の中で撩が出掛けたときのお話です。




3月28日夜、俺は早めに飯を食って早めに風呂に入ると
あるところに出掛けた。

カランカラン・・・

「お、みんな居るな」

キャッツにいつものメンバーが揃っている。
海坊主、美樹ちゃんはカウンターの中でコーヒーを淹れていて
かすみは皿を拭いて、興味津々に俺の方を見ている。
ミック、冴子、麗香はカウンター席に座ってコーヒーを飲んでいた。
撩もいつもの席に座るとキョロキョロして周りを見渡す。

「よう、ミック。かずえちゃんは、どうしたんだ?」
「ああ、カズエは学会で今居ないんだ」
「え~~31日来れないのか?」
「31日は来れるように予定組んでるって言ってたから大丈夫だろう」
「そっか、ならよかった」
「でもよ~!あの時の話し本当のことだったとはおっどろきだなぁ!」
「な、なんだよ。マジに決まってるだろ」

ここにみんなを呼ぶ結構前に1回キャッツで独り飲んでたとき
美樹ちゃんがどこからか噂をかぎつけてリングの事を聞かれたことがあった。
最初は誤魔化したけど、タコも美樹ちゃんもうっさくって結局話しちまったんだよな~
それで噂好きの美樹ちゃんとタコが知り合いに言いふらしやがって
新宿中に噂がまわっちまったんだよなぁ・・・
街で冷やかされた際、香の耳には絶対入らないように!って念を押しているが・・・
毎日冷や冷やだったぜ・・・

「んで、美樹ちゃん。あの教会は空き合ったか?」
「ええ、大丈夫よ。でも神父さんは呼ばなくて良いの?」
「ああ、堅苦しい形式にするのはどうもなぁ。
ってことで神父役はタコに頼むぜ!」
「・・・!お、俺が!?」
「そそ、お前の方が俺もやりやすい」
「クスクス・・・ファルコン頑張ってね」
「・・・美樹・・・お前も何言って・・・」
「ほーら、これでどうだ」
撩は懐から子猫をちらつかせた。
「ふが!!!!な!なんでお前そんなもの隠し持ってるんだ!!」
「ほれほれ!」
海坊主の近くまで子猫を持って見せる。
「わ、わかった!!!わかったから!!それどうにかしろ!!」
「フッ・・・わかりゃーいいんだ」
撩はニヤニヤしながら子猫をしまい込んだ。
「それじゃ、神父役よろしくな海坊主」
「・・・フン!仕方ない引き受けてやる!」

「うふふ、でも撩がまさか結婚だなんてねぇ・・・今でも信じられないわ~」
「あん~?冴子、お前とのもっこりいっぱい残ってるんだからな?」
「あら、あなたそんなのもう興味ないくせに何言ってるのかしら?」
「な、なんだよ」
「今のあなたに見えてるのは香さんだけじゃないのかしら?」
冴子にビシッと本心を突かれ苦笑してしまった。
「そんなことより、当日のプロポーズ!ちゃーんと成功させなさいよ~?」
「わーてる!」
「大丈夫かしらね~」
「うっさいな~ぜってー成功させてやる!」
「でもホント、撩が香さんとねぇ・・・パートナー狙ってたのにぃ」
「私だって心を奪わないと帰れないのに~!」
「麗香にかすみちゃん~どんなに狙っても、香さんには適わないわよ~」
「そんなのわかってるわよ姉さん」
「うんうん、なんだかんだお似合いよね」
「うふふ・・・」

出されたコーヒーを飲み干した撩はカップを置くとミックの肩を叩く。

「んじゃ、ミック飲みに行くぞ!」
「お、おう」
「それじゃ、みんな31日奥多摩教会に10時に集合な!よろしく!」

みんなそれぞれ声を上げ手を振っているとことを撩は見届けると
撩とミックは久々に夜の街に消えていった。

・・・・

「あ、ミック」
「ん?なんだ?」
「当日依頼入ってたらお前頼むな♪」
「は!?」
「だって~当日入ってたら絶対香が仕事受けてプロポーズもくそもあるかっつーの」
「おいおいおいおい!
俺だってカオリのウェディング姿見たいんだぞ!!」
「大丈夫大丈夫~後日写真で見せてあげるから♪」
「んにゃろー!リョウ!おれは絶対行くからな!!」
「ほいほい」
「ま、まぁ~、前祝いにパーッと遊ぼうぜ!リョウ!」
「おう、そうだな!ひっさびさのきゃっばくら~」
「遊んでおかないと結婚したらもっと自由きかなくなるもんな、リョウ♪」
「うるへー」

撩とミック1




    ◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆◇◆◆



そして31日当日が来た。
こんな俺でもやっぱり緊張しているのか香より早く目が覚めてしまった。
そっとベッドから抜け出すと屋上へ煙草を吸いに行くことにした。

「ふう~風が気持ちいいな」

ふと撩は槇村兄のことが頭に浮かんだ。
アイツが亡くなってから、その日に妹の香を預かることになった。
ただ預かるんじゃない。ユニオンの魔の手から守るという使命も
あの当時の俺にはあった。
"親友の妹だから"と思い親代わりになったつもりだった。
だからいつか香が結婚をするときは俺が親代わりにヴァージンロードを
一緒に歩いてやらないとなって初めの頃は思ってたさ。
だが・・・いつしかその事を考えると何か違和感を覚えていた。
俺は、香を嫁にやりたいと思ってるのか?違うのか?
自問自答したことがあった。
そう、あのまゆ子の時もかなり悩んだ。
まゆ子の父親と香を結婚させる作戦はマジで嫌だったわけだが
本心を言えるわけもなく、結構あの時辛かったんだぜ。

・・・・・・

今日、俺は香にプロポーズする。
こんな臆病な俺が決めたんだ。絶対槇ちゃん見守っててくれよ?

煙草を吸い終わると、もう一眠りしようと自室へ戻り
まだ寝入っている香の横にそっと入った。


そして、それから数時間後・・・

「りょーーー!起きて!朝ご飯出来てるわよ!」
「・・・ふああぁぁぁ・・もう朝~?」
香に布団を引っ剥がされるとムクッと起きて腹をボリボリ掻く。
「んもう、だっらしないなぁ~」
「その、だっらしなーい男に惚れてるんだぜ?香ちゃん」
「・・・ぅ
と、とりあえず早くご飯食べてよね!兄貴のお墓参り行くんだから!」
「ほいほい」

俺は内心ドキドキである・・・

サッサと飯を済ますと自室に戻りジャケットを羽織り
ポケットにあのリングが入ったケースを忍ばせた。
香は一足先に車に乗り込み俺を待っていた。

「遅いわよ」
「わりぃ~わりぃ~
んじゃ槇ちゃんの所に行きますかねぇ」

今日は槇ちゃんのおかげか晴天に恵まれ良い天気だ。
車の窓を開け風を受けている香を横目で見ると、風で髪がなびき
なんとも色っぽく見える。
そんな香に見惚れていると、不意に香から話してきた。

「ね、撩」
「ん?」
「今日、お墓参りの後どこか連れていってくれるの?」
「ん・・・あ、ああ。そのつもりだけど・・・」
「どこ行くの?あたし心安らぐところがいいなぁ。
いっつも誰かさんのおかげで心休まらないから~」
「あー?俺のことー?」
「さぁね♪」

そうこうしてるうちに、槇村が眠る墓場に到着した。
香は足早に槇兄の墓に行くと、持参した花を添え手を合わせ
いつものように話しかけているようだ。
俺も心の中で話しかけていた。

槇ちゃん、お前の大事な妹に手を出しちまってホントすまねぇ。
だが、言わせてくれ。
俺はこれから先何があろうと生き抜いて香を守ることを誓う!
だから槇ちゃんも俺達を見守っていて欲しい・・・


見守っているぞ香、撩・・・

撩は空を見上げ親友の顔を思い浮かべていた。

「撩もこっちきて兄貴になんか言ってあげたら?」
「あ、俺はいい」
「なによ、冷たいわね~」
「香は槇ちゃんになんか話したんか?」
「うん」
「なんて言ったんだ~?」
「ひ・み・つ」
「・・・ははーん。俺とのことでも話したんだな?」
「・・・・」
ポッと頬を赤く染めて、その反応ですぐわかってしまう。
「あはは・・・」

少しの間沈黙が続くと、サーーと気持ちの良い風が吹き抜ける。
まるで槇ちゃんがタイミングを計ってくれているみたいに。

「な、なあ香・・・」
「ん?何?」
「あ、いや・・その・・・」
「なによ??」
「・・・俺達って結構年離れてるよな~」
「そうね~恐らく10歳以上は離れてるんじゃないのかな?」
「10歳以上か~・・・そんな離れてる俺のどこがいいわけ?」
「え?・・・どこが良いって・・・歳なんて関係無いんじゃないの」
「ほう~そんなもんなのか~」
「なに?撩なんか変よ?」
「そ、そうか?」
「だって、普段そんなこと聞いてこないし・・・
今更、年の差でも気になったわけ?」
「あ、いや・・そんなことないが・・・」
「じゃ、なによ?」
「・・・・・・・・」
撩は完璧にテンパってしまった。
「んもう、お墓参り済んだしそろそろいこっか・・・」
香は車へ戻ろうと歩き出した。
「あ、ちょっとまて香!」
焦った撩は急いで香の腕を掴み呼び止める。
「もう、なんなのよ!」
「いやーその・・・俺、戸籍も無いしさ・・・ろくでもない男なのに
お前ホントこんな俺でいいのかなっと・・・」
「だーかーらー!何が言いたいの!」

「だ・・・だから・・!!」

撩は意を決して香を抱き寄せ耳元で「XYZだ・・香・・・」と囁いた。

「え?」

「俺は、ろくでもない男だし戸籍もなく正式な結婚も出来ないが・・・」

「一緒になってくれないか?香・・・」

「・・・・・やっと言ってくれたね」
「ええ?」
「あたし待ってたんだよその言葉・・・」
「まさか、知ってたのか!?」
「・・・うん、ごめんね。だって新宿中に噂が流れてたから。
あたしもそんなまさかと思ってたんだけど、待ってみようかなって思ってた」
「ホントに撩からその言葉を聞けたなんて嘘みたい・・・嬉しいよ」
香は涙を流し喜びを噛み締めていた。

「香・・・俺のジャケットのポケットに手を入れてみてくれないか?」
「ん?ジャケットのポケット?」
「ああ」

香は言われたとおり撩のジャケットのポケットに手を入れ左のポケットに
何かがあることに気付いた。

「これ、なに・・・?」
「取り出して開けてみてくれ・・」
「え、うん」
丸みを帯びた薄いピンク色の四角いケースを手に取り開けてみると
シンプルな指輪が入っていた。
それを見た香の瞳は潤み今にも涙がこぼれ落ちそうだ。
「りょ・・・撩?・・・これってまさか婚約指輪?」
「ああ・・・」
「ありがとう撩!!」

「じゃあ、槇ちゃんの前でもう一回言わせてくれないか?」


香・・・結婚してくれ

「香・・・俺と結婚してくれ」
「・・・うん」






無事プロポーズ出来ましたね!!ヨカッタw
。・゜゜ '゜(*/□\*) '゜゜゜・。 ウワァーン!!
書いた本人が泣きました(爆)

ってことで
拍手、コメントまたお待ちしております!(^▽^)/


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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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