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2010.11.04(Thu)

都会の天使第八話「憂いのBirthday」

ごめんなさい。今回の最後はA○のアレを思い出させる内容になっちゃってます。
思い出したくない人は見ない方が・・・



第八話「憂いのBirthday」


休日であった香は、早朝から家事をこなし兄を見送る。
今日も相変わらず撩とメールのやりとり。

ただ最近は診療所が忙しくて、なかなか休みが取れず
撩とは会っていなかった。
それで、久々にと言うことでデートをすることになった。

「久々のデートね。何着ていこうかしら」

ウキウキの香。
そして、デートの目的はもう一つあった。

「明日は撩の誕生日なのよね」

そう、明日3月26日は撩の誕生日。
出会って間もない頃、撩がなんとなく言ったことをあたしはずっと覚えてた。

プレゼントをカバンにしまい込んでアパートで待っていると
撩のクーパーが到着のクラクションを鳴らした。

「撩!」
「よっ、香。こうして会うのは久しぶりだな」
「うん、そうだね」

撩が助手席のトビラを開きエスコートしてくれた。

「ささ、どーぞお嬢様」
「えへへ、照れるじゃん」
「さーて、今回のデートはどこに連れていこうかな~ムフフ」
「こらー!目つきがすんごくイヤラシイぞ!」

久々の再会に照れる香をからかいながら車に乗り込み出発していった。

「で、本当にどこに行くの?」
「・・・フフ。久々なんだし、いっぱい遊ぼうぜ」

撩は繁華街にあるパーキングに車を停め近くの映画館へ足を運んだ。

始めは、映画館でホラー系を買おうとした撩をひっぱたたき
恋愛物にして中に入る。

「いってーなー香ちゃん」
「もー!あたしが怖いの嫌いなの知ってるクセに!」
「あら、わかっちゃった?」
「んもう!」
「だってぇー反応が面白いんだもん♪」

バチンッ!

「グエ・・・!」

二人の妻夫漫才にギロリと睨み付ける他の客。
あはは・・・と苦笑して始まった映画を静かに見始めた。

恋愛物となっていたものの、見てみるとハラハラドキドキする場面が多数あり
香も感受性豊かなのか、シーンが変わる度に表情を変わらせた。
隣の撩は、内心退屈だったが隣の香を横目で眺めているとその退屈さもどこへやら
見ているだけで面白くて、まるで百面相のように表情を変える香。
やがて、クライマックスになり男と女がキスをするシーンで香は顔を赤らめ撩の方を
チラッと横目で見つめた。ずっと香を見ていた撩と目が合う。

ハッと目を逸らしそっぽを向くと、周りの客はカップルだらけでよくみると
みんなキスをしている。
更に真っ赤になった香はスクリーンのほうを向いて、まだ行うラブシーン。
目のやり場に困る香に対して撩は香の頭に手をポンと置いてクシャクシャといじくる。

「わぁ・・・!何するの!」

と顔を上げた香の隙を見て真正面数㎝ってところまで顔を近づけた。
緊張で強張る香をからかうように笑うと、近づけた顔を離しまた映画を見始めた。

プーと頬を膨らませた香はまともにスクリーンを見れず、じっと下を見たままで映画は終わった。
二人は映画館を出ると、とりあえずその辺を探索っていうことで歩き始めた。

「ああー!面白かった~」
「なによー本当に見てたわけー?」
「見てたよ~ 香ちゃんの百面相をね♪」
「も、もう!」

次にゲームセンターへ足を運んだ。
撩はオモチャの銃を片手に得意そうにガンシューティングゲームをやっている。
その横で香もオモチャの銃を持ち参戦するも、すぐにゲームオーバー。

「あはは、お前よえーなー!」
「しょーがないでしょー!初めてやるんだからー」

次はUFOキャッチャーに挑戦。
香が欲しがる縫いぐるみを取ってやろうとやってみたものの、これが結構難しい。
もう少しってところでポロッと落としてしまって、またやり直し。

「ああーもう少しなのにー。次はあたしがやってみる!」
「えーおまぁはダメだってー」
「いけるいける!」

強引にレバーを奪い取ると、香は巧みに操作して一発で縫いぐるみをゲットした。

「へぇー!おまぁ、意外にやるな!」
「えへへ、でしょ~♪」

得意げに縫いぐるみを持って他のゲームをやっていると、外はそろそろ夕暮れに。
撩は西新宿駅近くのフレンチレストランに行くことにした。

「撩?予約してあるの?」
「ああ、大丈夫だぜ」
「いつの間にしてたのね」
「あはは、俺って結構マメなんだぜ~♪」

そこは普段着でもOKなレストランで気軽に入った二人は、笑い話をしながら
ディナーをを堪能したのだった。

「ふあー美味しかった~。ありがとね、撩」
「おう」
「で、もう暗くなったけど、他にどこか行くの?」
「んーと・・・まだ間に合うかな・・・」
「え?」
「ちょい車走らせるから、いくぞー」
「えええ?」

撩は香の手を引っ張って車が停めてあるところまで急ぐと
車に乗り込み、あるところへ走らせた。
そして40分ほど走らせていると、潮の香りが風に乗って漂う。

「どこ行くの?」
「あそこだよ」

撩が指さす方向には、大きな観覧車が暗闇の中で綺麗に光り輝いている。

「わぁ~綺麗だね!・・・って、あぁ、前に来た遊園地だよね!!」
「ああ、そうだぜ。わからなかったか?」
「夜来るとまた雰囲気が違ってて気付かなかったよ!」
「あはは、そっか」

「さあー着いたぜ」

カチャッと車のドアを開き香に右手を差し出しエスコート。
その手はそのまま握られ遊園地へ入場し観覧車へ歩いていく。

(手・・・繋いでる・・・あたしたちって恋人に見えるのかな?)

「ん?どうした?俺の顔なんかついてる?」
「ううん、なんでもないよ」
「そっか」

(どうしよう・・・なんかドキドキする・・・)

「ほれ、着いたぞ」

そう言われその場を見上げると大きい観覧車がそびえ立つ。
綺麗にイルミネーションが色とりどりに入れ替わり輝きを放つ。

「うわぁ~!こうして間近でみるとまた凄い迫力!!」
「だろ~。夜来るのが一番なんだぜ。
んじゃ、乗り込むぜ。ほら手を離すなよ」
「う、うん」

そうして観覧車に乗り込むと、徐々に徐々に上へ上へと上がっていく。
そこから見える景色を楽しもうと外を見ようとすると、撩が突然香の頬に
右手を当てグイッと撩の方へ向かせると「見ちゃダメ♪」と笑顔で言う。

「ええ?な、なんで?」
「なんでも♪」

おちゃらけて言う撩の瞳だけは、全然本気でとっても真剣で引き込まれる。

(そんな瞳で見つめられたら・・・あたし・・・)

顔を赤くする香に撩はククっと笑い「もうすぐ天辺だぜ」と言いそこで初めて
香に外の景色を眺めさせた。

「わっ・・・すごい・・凄い綺麗!!」
「だろ。俺ここから見る景色すきなんだ」
「なんか・・撩らしくないよね」
「あん?俺らしくないって?」
「だって、こんな大柄な撩が一人で乗るんだよ?」
「うっせーなー!」
「あっはは!ごめんごめん!・・・でもホント・・・あはは面白い!」
「お、おい。笑いすぎ!」

チュッ!


次の瞬間、香の唇は撩の唇に塞がれ、どれくらいの時間そうしていただろうか・・・
香にはあまりにも突然の出来事でとても長く感じられたキスは、おそらくそんなに長くはない。

「俺を笑うからだぞ。バーカ」
「あ・・・え・・・?」
「ったく・・・こんだけ柄でもねーことさせといて・・・
今された事わかってなさそうだしぃ」

もう一度香の唇を塞ぐと今度は深く長くキスをする。
今までに経験したことのない溶けそうなほどの熱いキス。

(りょ・・・う・・・撩・・・あたし・・・・・あたし・・・・!)

キスが終わり唇が離れた瞬間「撩・・・好きだよ」と小さな声で言うと
撩も「ああ、俺も・・・」と耳元で囁き、抱きしめ合った。

(香?おまぁからの告白はこれで二度目だぜ・・・覚えて・・ねーよな~)


そして観覧車はスタート地点に戻り、二人はそっと降りた。
その後、香を自宅アパートまで送り届けると撩は帰っていった。
家の外でボーっとする香は今日あった事を思い出していた。

(はぁ・・・ま、まさか・・・まさかああなるなんて思っても見なかった)

望んでいた事がまさか現実で起こるなんて思いもよらぬ事で
初めてのキスが初めて本当に好きになった人とだったことに
舞い上がる気持ちでいっぱいだった。
あまりにも突然の出来事で、あることを忘れていた香。

「あ、プレゼント渡しそびれてる!」

大慌てで時計を見えると22時過ぎだった。

「間に合うわ!次いつ逢えるかわからないから、撩の所に届けないと!」

撩のアパートへは、そこまで遠い距離では無かったので
香は全力疾走で向かったのであった。





「ねえ~?撩・・・今晩私とどう?」
「・・・は?」
「つれない返事ね~。いいでしょ?寂しいクセに」
「・・・俺は」



ガタンッ


「誰だ!?」

嘘でしょ?なんで撩が知らない女と一緒にいるわけ?
なんであんなに密着して・・・

あたしに言った言葉は嘘だったの?

ねえ・・・ねえ!!

渡しそびれたプレゼントを届けに息を切らしてやっと辿り着くと
撩の側にいたのは知らない女だった。
女が抱き付き迫っているところだった。

「か、香!?」
「あ・・・あああ・・・・」

あまりにもショックで言葉が出ない。
その光景に見知らぬ女が撩の首に腕を掛けこう言った。

「何よ、あの女」

香はその場から離れ走り出すと撩も香を追おうと動き出す。
一緒にいた女が腕を掴んで妨害するが「邪魔だ!」と振り払い香を追いかけた。

「香!!」

叫びながら追うが先を行ってしまったため、姿が見えない。
だが次の瞬間・・・

キキキキキイイイイイィィィ!!!

車の急ブレーキの後に女性の叫び声が響くと直後

ドオオオォォン!!!

と酷く何かが当たる音が轟く。

「か、香!!!」

嫌な予感がした撩は音がした方へ急いで向かうと、そこには頭から血を流した
香が横たわっていた・・・

「香!!!」

その身体を抱き上げると必死に香の名前を叫び呼びかける。
血だらけになった手で携帯を取りだし救急へ掛けると、到着まで香に呼びかける。

「お願いだ・・・死なないでくれ・・・」

祈るような思いで待っていると救急車が到着した。
香を抱き起こし、そのまま救急車へ乗り込み救急病棟へ直行。
運ばれた香は、すぐさま緊急手術を行いに手術室に運ばれた。

それはとても長く感じる手術室の赤く点灯したランプ。
何時間も消えることのないランプ・・・

と、撩の携帯が着信音と共に震えた。
その着信音は紛れもなく香の物。手術室にいるはずなのに
どうやって?と思いつつも着たメールを見てみると・・・

『Happy Birthday!撩・・・大好きだよ!!』

そう綴ってあった。
それは、3月26日0時ピッタシに送るよう予約設定されたものであった。


To Be Continued...
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テーマ : 自作小説(二次創作) - ジャンル : 小説・文学

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Comment

カイト様こんにちは。
毎週楽しみにしている週刊小説…
久しぶりのデートで楽しく過ごし、観覧車の中で初KiSSをしたふたり♡♡♡。夜に乗る観覧車って素敵ですよね♡。
暗闇に輝る観覧車も素敵だし、中から見るネオンもスンごく綺麗だもん♡♡♡
ラブラブで幸せいっぱいな香だったのに・・・何?!あの女!!
なんでリョウ、はっきり言わなかったのよ!!!
香がはねられるなんて・・・香助かるよね?死なせないですよね?香に誤解させたまま逝かせないですよね?
すごくすごく心配です。
一週間が待ち遠しいです・・・早く来週にならないかな~
さや | 2010年11月04日(木) 09:36 | URL | コメント編集

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